【ギター】初心者でも簡単にできる音作り方法論【ギターアンプ:JC120編】
- ギターをはじめた初心者さん
- はじめてバンドを組んでスタジオ練習にいったあなた
- 今度はじめてライブを行う方
スタジオやライブハウスに必ずといっていいほどあるのが、
ギターアンプ:ローランド JC-120
エフェクターとの相性も抜群で、さらにソリッドアンプのため壊れにくく、扱いやすい。
ギター初心者さんに限らず、世界中で多くのアーティストが愛用するアンプとなっています。日本ではBOØWYの布袋寅泰さんが愛用されたことで有名となりました。
ギターアンプ:JCシリーズを愛用しているギタリストは
- 和楽器バンド :ギター 町屋
- ストレイテナー:ギター ボーカル ホリエアツシ
- アルカラ :ギター ボーカル 稲村太佑
- ZAZEN BOYS :ギター ボーカル 向井秀徳
など、数多くのアーティストからギター初心者、中堅、プロまで幅が広いです。
ギター初心者さんは必ず通る道で、このアンプを通して基礎を学んでいきます。
このアンプを扱えるようコツを伝授していきます。
①ギター初心者になぜ アンプ:JC120 はおすすめなのか?
②ギターアンプ共通のツマミについて
③「アンプ直」の理念【歪まないアンプにも意味がある】
④アンプ:JC120とエフェクターの扱い方
➄ギターアンプ:JC120の考え方について
※この記事はギター初心者さん向けの記事です。中堅以上の方には満足いかない内容となっております。
投稿日:2018/03/12 更新日:2020/01/04
■目次
▶1-1.【ギター初心者さんへ①】必ず抑えるべき【アンプ】のツマミ類
▶1-2.【ギター初心者さんへ②】まずはアンプ【直】からはじめてみよう!
▶2-3.【ギター初心者、必見③】アンプ:JC-120の設定
▶3.【アンプ】JC120とマルチエフェクター【扱う初心者が多い!】
▶3-2.【ギター初心者、おすすめ②】マルチエフェクターの設定とアンプ:JC120
▶4.【まとめ】ギター初心者さんにおすすめなアンプ:JC-120
1.アンプ:JC120はギター初心者さんが学ぶ基礎がある
ギター初心者さんでもアンプ:JC120で「初ライブ」というのも普通にあり得ます。
ここではギター初心者さんに、アンプ:JC120から学ぶべきポイントをレクチャーしていきます。
1-1.【ギター初心者さんへ①】必ず抑えるべき【アンプ】のツマミ類
アンプ:JC120に実装されているつまみ類はギターアンプでほぼ共通しています。
【基本のツマミ】
- Master volume :全体の音量調節
- DriveまたはGain:歪みの量を調整
- TREBLE :高音の成分調整
- MIDDLE :中音の成分調整
- BASS :低音の成分調整
- Presence :超高音域の調整。アンプによってあったり、なかったりです。
- volume :masterと分かれている場合は歪みの調整になります。
ギターアンプの種類によってつまみの効き方が千差万別です。
まずは「つまみ」を時計回りにまわして、効き加減を確かめてみましょう。
ギターアンプのキャラクターを学ぶことはとても大切なことです。
(初心者さんはまず実感から)
【アンプ:JC-120特有のつまみ、表記】
- Distortion:Drive、Gainのことです。
- SPEED :VIB、Chorusのうねり加減の調節
- DEPTH :VIB、Chorusの効果調節
- VIB :エフェクト効果
- Chorus :エフェクト効果
- Reverb :空間系の効果調節
VIBやChorusはアンプ:JC120 特有さがあるため、この効果を得るためだけにレコ―ディングでも使われる程です。
Reverbを駆使したクリーンサウンドも世界中のギタリストから愛されています。
Distortionの効き加減をチェックしたら、アンプ直からはじめてみましょう!
1-2.【ギター初心者さんへ②】まずはアンプ【直】からはじめてみよう!
【後編】ギター初心者に告げるアンプ術⑤項目【保存版】でも綴りましたが、
アンプ直はトラブルが無く、レスポンス(弾いた時の反応)が非常によいです。
音作りの基本は
だと思います。
初心者さんは、ギターアンプの癖を理解しましょう。
下記の動画から、アンプ:JC120は意外にドライな音であることが分かります。
真空管アンプと比べると「ウォームさ」が物足りなく感じると思いますが、
のちに、エフェクターとの相性が良いことが分かります。
歪みのかかり加減ですが、ヘヴィメタル・ハードロックのような歪みは難しいことが分かるはずです。
アーティストで例えると、メタリカ・X JAPAN・B’z、hide、MAN WITH A MISSION、Dir en grey、陰陽座など、強烈な歪みが使われている楽曲を聴いてみて下さい。
アンプ:JC120とギターの直だけで再現することは完全に不可能です。
ギター初心者さんは「尊敬するアーティストと同じサウンドを出したい」と思うはずです。
しかし、ギターサウンドを学んでいくと、「ギター」と「アンプ」だけでは不可能であることに気づきます。ギター雑誌などでプロのライブ機材をみてみましょう。
(音の仕組み、機材など目を向けるべき方向性の広さがわかるはず)
ギターアンプ:JC-120の特徴は
好みにもよりますが、アンプ:JC120とギターのみでライブを行う方もいます。
ライブハウスでアンプ:JC120を使っている人を沢山みてみましょう。
世界観が変わるはずです。
(足りないことは、自分の技術であることにも気づくはずです)
ギター初心者さんはアンプの基本を抑えてから、エフェクターを学んでいきましょう!
※ アンプ:JC120の小型verがアンプ:JC22です。こちらで解説します。
amp-jazz-guitar.hatenablog.com
2.【アンプ】JC120とコンパクトエフェクター
JC120とエフェクターの相性は抜群です。
【後編】ギター初心者に告げるアンプ術⑤項目【保存版】でも綴りましたが、
ギター初心者さんはアンプよりエフェクターに投資した方が無難です。
特に、コンパクトエフェクターはひとつひとつが独立しているため、沢山の種類を試すことができます。
コンパクトエフェクターは種類が沢山あるため、情報量が膨大となってしまいますので、ここでは「歪み系」に限定し、コンパクトエフェクターの接続、アンプ:JC120の設定を解説します!
(※コンパクトエフェクターをはじめて買う時は「歪み」と言われています)
2-1.【ギター初心者、必見①】接続するには?
アンプ:JC120にはチャンネル1,チャンネル2があります。
チャンネル2には「ディストーション」つまみがついていますので、アンプ直向けという解釈で、一般的には「チャンネル1」が無難です。
差込口は「HIGH」と「LOW」があります。
こちらも意味があるため下記にまとめたいと思います。
【HIGH端子にさす場合】
- ギターの出力が小さい
【LOW端子にさす場合】
- ギターの出力が大きい
- ギターのピックアップがアクティブ(電池駆動)
- エフェクターを使う場合
ギターからの出力に応じて使い分けをしていきますが、ギター初心者さんは分からない点が多いと思います。
初心者さんに伝える考え方としては、
- エフェクターは電池か外部電源での駆動となり出力が高くなる
ということです。
「HIGH」に差すと高音が大きめに出力されるので音のバランスがとりにくくなるといわれます。(決まりはありませんので色々ためすのもいいかもしれません)
一般的な使い方としては、エフェクターを挿す場合は「LOW」に挿して使っていきます。
ギター → エフェクター → LOW インプット
次にギター初心者さん向けにエフェクターの基本を解説していきます。
2-2.【ギター初心者、必見②】歪みエフェクターの設定
歪み系エフェクターにしぼって解説をしていきます。
今回はBOSS DS-1(ディストーション)を例とします。
出音についてはデジマートさんの下記動画を参考にされて下さい。
エフェクターのつまみ類は
- Level (エフェクターの音量)
- Tone (音の抜け感)
- Dist (歪みの量)
つまみ類の解説をしていきます。
■ Level
エフェクターの音量です。
まずは、エフェクターをONにした音量とOFFの音量が同等になるよう設定します。
こうすることで、ON時は「歪み」 OFF時は「クリーン」
2種類の音を扱うことが可能になります。曲中に切り換えることで曲の幅が広がります。
■ Tone
音の質感の調整です。
右に回していくと、高音の抜けが強くなりキンキンしてきます。
左に回すと抜けが悪くなりこもってきます。
ギターやピックアップ(シングル・ハムバッカー)によって
変わってきますので、抜けるように決めていきます。
12時方向からはじめて、抜けやすくなるように設定すればよいと思います。
■ Dist
歪みの量です。
歪みの設定は非常に難しさがあります。
右に回しすぎると弾いていて気持ちいいですが、ハウリングの原因になったり、音の輪郭がボヤけることも起こってきます。
演奏を聴く側からすると「何を弾いているのか分からない」という気持ちになり、聴くことが苦痛に変わってしまいます。
歪みが少なすぎると弾いていて気持ちよくないですから、ギター初心者さんは気持ちよく弾くという部分も大切にしてもらいたいです。
そこで、適切な歪み量に目安をつけなければなりません
ポイント:「適正な歪み量は、コードを弾いたときに音がわかる」
私が長くギタリスト人生を送ってきた中で基準にしている方法です。
弾いたコードの輪郭が分かるように量を設定していくと、ベストです。
エフェクターのつまみによっては
- TONE
- TREBLE
- MIDDLE
- BASS
- GAIN
- LEVEL
といったようにギターアンプと同じつまみになっている商品もあります。
こういった場合、音はエフェクターで作るものとして考え、アンプ直で接続する感覚で音作りをするのが無難です。
2-3.【ギター初心者、必見③】JC-120の設定
フラットにするのが基本設定です。
※ただし、エフェクターのつまみが、アンプと同じようなつまみの場合
DS-1のようなつまみの場合は、フラット設定から必要な分を足したり、引いたりします。
つまみ設定例)
- TREBLE⑦ MIDDLE③ BASS⑦ ドンシャリ・サウンド
- TREBLE⑧ MIDDLE⑥ BASS④ トレブル重視のロックンロールサウンド
- TREBLE⑥ MIDDLE⑧ BASS➄ 埋もれない太いサウンド
※接続するギターの特徴にもよります
エフェクターのつまみがギターアンプと同じようなつまみの場合は、アンプ:JC120はフラット設定でいじりません。音はエフェクターで作るという考え方です。
DS-1の場合、アンプ:JC120のつまみを確定させたあと調整すると設定しやすいです。
アンプのつまみ、エフェクターのつまみを連動させながら調整して、ベストな設定を発見しましょう。
エフェクターやアンプの設定をメモしたり、印をつけておくのもよい方法です。
(ギター初心者さんに限らず、多くの方が行っています)
3.【アンプ】JC120とマルチエフェクター【扱う初心者が多い!】
続いて「マルチエフェクター」の接続方法です。
ひと昔前はとても高価でしたが、今は安価な価格で購入でき
ギター初心者さんはマルチエフェクターから入るパターンが増えています。
私も初めて購入したのがマルチエフェクターでした。
沢山の音が入っているため、音の勉強をするにはもってこいです。
3-1.【ギター初心者、おすすめ①】接続するには?
アンプ:JC120には正面の「HIGH・LOW」端子の他に、背面に「SEND・RETURN」端子があります。
アンプには音を作る「プリアンプ」、音を増幅させる「パワーアンプ」があります。
ギターとエフェクターの信号は正面からつなぐと
ギター → エフェクター → プリアンプ → パワーアンプ → 出力
となり、これを「直列つなぎ」といいます。
背面のSend-Returnを活用すると
↑ ↓
ギター → プリアンプ → パワーアンプ → 出力
間接的にプリアンプへエフェクターをかけることが可能となります。これは、主にアンプで歪ませる場合に使われる方法です。
リバーブやディレイといった空間系エフェクターをプリアンプの前に接続すると、空間系エフェクターの音が歪んでしまいます。意味があればよいですが、通常は空間系の音を歪ませたりはしません。
最近のマルチエフェクターはモデリング機能を内蔵している物が非常に多いです。
マルチエフェクターにギターアンプが内臓されているイメージです。
直列につないでしまうと、
ギター→マルチ(プリアンプ)→プリアンプ→パワーアンプ→出力
となり、プリアンプが2つ続いてしまうため設定が難しくなります。
マルチエフェクター(アンプモデリング内臓type)はReturn端子に接続するのが一般的です。
Return端子に接続するとプリアンプを介さず、マルチエフェクターの音がパワーアンプで増幅されます。
ギター → マルチ → Return → パワーアンプ → 出力
Return端子を使った場合、アンプ:JC120で操作できるのはvolumeのみです。
完全にマルチエフェクターを使って音作りが可能となります。
内臓のモデリングアンプを使って、高価なアンプを体感しながら音作りをしてみましょう。
アンプモデリングの他、エフェクターモデリングも充実してきています。
アンプの設定以外にも、エフェクターもいじることができます。
アンプモデリング内臓のエフェクターの場合、マルチエフェクター内での信号は、
ギター
↓
ペダル系(volume、WAH、ピッチベンド)
※マルチエフェクターにペダルがついている場合
↓
ダイナミクス系(ノイズサプレッサー、コンプレッサー、リミッターなど)
↓
アンプモデル(アンプヘッド、アンプスピーカーtype)
↓
↓
組み合わせ次第で、自分だけのサウンドを作ることができます。
このアンプと相性のよい歪みペダルは・・・といったように、やることは尽きません。
ギター初心者さんは沢山いじって、「ツマミの効き方」を学んでいきましょう。
3-2.【ギター初心者、おすすめ②】マルチエフェクターの設定とアンプ:JC120
ここではモデリング機能を搭載したBOSS GTシリーズを例としてすすめます。
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ZOOM、KORG、VOX、LINE6などのマルチエフェクターはほぼモデリング機能が搭載されていますので、参考になればと思います
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アンプ:JC120はVolume➄で固定し、基本設定はマルチエフェクターをいじります。
モデリングアンプのVolumeを⑦~⑧に設定し、足りない分はアンプのつまみで操作します。
モデリングアンプをしっかり鳴らしていくという考え方です。
マルチエフェクターのMASTER volumeをいじると、エフェクターのパッチを変更した際に、音量バランスに影響が出てきます。
ギター初心者さんは特にパッチレベルにも注意しましょう。音の切り替えは、どのパッチも同じ音量が基本です。
ライブのリハーサルでは手軽に変更できた方が良いので、緊急的な調整はアンプのつまみで行うイメージでいましょう。
音作りはアンプで行わず、マルチエフェクターですべて完結させます。
自分で音を作り込むことができるため、納得したサウンドで演奏することができます。
いい音ですよね。
アンプ:JC120とGTシリーズは、メーカーも推奨していて相性は完璧です。
真空管アンプの鳴りをリアルに再現しています。
アンプをいくつも所有することは保管やメンテナンスを含めてコストがかかります。
モデリングアンプ技術がすすみ、アンプを所有しないギタリストが増え、特に若い世代は実機アンプの音を知らない人が増えています。
レコーディングで容易に色々なサウンドを使えるため、モデリングアンプはコストもいいです。
アンプの名機と呼ばれるものはアンプ特有の空気感がありますので、実機の音も一度は体感すべきです。
4.【まとめ】ギター初心者さんにおすすめなアンプ:JC-120
エフェクターを使うならアンプ:JC120で決まりです。
ギター初心者さんでもスタジオで扱いやすく、学ぶべき要素が沢山含まれています。
ギター初心者さんでも扱いやすい理由は下記の記事で確認しましょう。
とにかく、アンプのつまみを触って経験することが、ギター初心者が成長する近道といえます。
ライブハウス、練習スタジオに必ずといっていいほどあるアンプです。「使わない時は無い」といっても過言ではありません。
- ギターが二人のバンドであればメンバーの都合
- ライブハウスでソリッドアンプのみの備え付け
など、状況によって使わなくてはならない時がきます。
ギタリストであれば、どんなアンプを使っても自分のサウンドメイクができるように対応力を養うことが必要です。
4-1.ギター初心者さんも必ず使うアンプ【音を学ぼう】
アンプ:JC120は練習スタジオでも気軽に使えます。
マーシャルアンプは備え付けによって製品が異なる場合が多いため、場所によってサウンドの作り方にムラがでますが、アンプ:JC120はどこにいっても同じ質感で音作りができます。
- アンプのつまみの意味
- 大きいアンプの迫力
- アンプのキャラクター
ライブでは大きい音で演奏しますので、小さい音で慣れてしまうと本番で違和感も感じます。
ライブは一回一回が勝負ですから、本番と同じ環境で練習していくことが大切です。
アンプ:JC120にしかないキャラクターがあります。
アンプにはそれぞれ持ち味がありますので、初心者さんは体感を大切にしていきましょう。
すべては自分の目指すべきサウンドに繋がっていきます。
4-2.ギター初心者さんにも使いやすい【使い倒せ】
使い方もシンプルで、ほぼ壊れませんので扱いやすいです。
【前編】ギター初心者に告げるアンプ術⑤項目【保存版】でも綴りましたが、
ギター初心者さんは「エフェクターに投資」をした方が良いです。
どこにいってもあるのが「アンプ:JC120」
【アンプ:JC120のメリット】
【コンパクトエフェクターで作り込む場合】
- LOWインプットに挿す
- アンプ:JC120のつまみはフラットから動かす
【アンプモデリングで作り込む場合】
- Return端子に挿す
- アンプ:JC120の基本設定はvolume➄
初心者さんにもおすすめなのは「エフェクターで音を作り込む」こと。
※アンプのキャラクター理解が進んでからです※
エフェクターで音が作れれば、自分の求める音も出しやすくなります。
アンプ:JC120はエフェクターとの相性が抜群です。
真空管アンプに比べて「ウォームさ」という質感は得られにくいですが、コンパクトエフェクターにも真空管を搭載したアンプに似た商品が出てきています。
アンプモデリング技術も、今後ますます進化が期待されます。
アンプは実機を所有するものではなく、デジタル化して持ち運ぶ時代になっています。
そして、備え付けアンプで100%の理想とするギターサウンドを出す。
アンプ:JC120はどこにでもあるアンプです。
音作りを徹底的にやり込み、自分のギターサウンドでライブをしましょう。
アンプ:JC120は超おすすめです。
【ギター初心者さんに伝えたい考え方】
ギター初心者さんはギタ―プレイも磨きつつ、音作りも学んでいくことが必要です。
アンプ:JC120をイジルと、様々なことに気づかされます。
ギター初心者さん、中堅、プロ、全ての方に必要とされる理由が詰まっているアンプと言えます。